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「チャーリー・チャップリン映画祭」


チャップリンの映画で何が一番好き?と聞かれたら、
やっぱり「街の灯」かなー。
それまで「チャップリンってドタバタ喜劇の人」と思っていた。
人を小馬鹿にしたり、殴ったり殴られたり、
食べ物が顔に当たったり、車に乗り遅れたり。
コントみたいなものがつながっている、それも古臭い映画。
…そんなふうにしか思っていなかったのだけれど、
両親がテレビを見ているところにいたら、
どんどん引き込まれていって…
チャップリンって、悲劇じゃん!
胸がチリチリする話だった。
たくさん「ドタバタ」も散りばめられているんだけど。
人間の「悲哀」という言葉が、浮かんだ。
生きるって、悲しいことだ。
だけど、にっこり笑って生きている。
それが、チャップリンの魅力。
「ライムライト」も有名だけど、
大人になって真価を理解したのは「キッド」。

「一緒にいたい」という大人の気持ち、子どもの気持ち。
ちょっとしたシーンにも涙が止まらなくなる。
「モダン・タイムス」や「独裁者」は
当時の世相を皮肉ったものだけれど、
今の時代にも通じるものがあるからおそろしい。
チャップリンの人生観は、ちっとも色あせない。
12/22(土)~1/25(金)、東京の新宿ガーデンシネマで
チャップリン映画祭をやります。
上記の映画の他にも「犬の生活」「のらくら」「サーカス」「担へ銃」「巴里の女性」
「黄金狂時代」「殺人狂時代」も上映します。
この前「犬の生活」は山寺宏一という豪華弁士つきで見まして、
死ぬほど笑ってしまいました。
ワーキングプアやホームレスの存在が当たり前になってしまった今日、
かつての路上生活者を描いたこうした映画を観ると、
以前より実感がわいてきます。
何で時代が逆行してるのか、悲しくなってしまいます。
この映画祭ではチャップリンその人を描いたドキュメンタリー
チャーリー・チャップリン ライフ・アンド・アート」も上映。
ジョニー・デップからミロス・フォアマン、マーチン・スコセッシ、ウッディ・アレンなどなど、
有名人たちの証言や未公開映像も楽しめます。

「アラ、DVD出てるんだったら、家で見ればいいわ」と思っているアナタ!
チャップリンの時代にはDVDもテレビもありませんでした!
映画として作られたものは、映画のサイズで観るのが一番。
旧作を大スクリーンで見られるチャンスはあまりないので、
ぜひこの機会をお見逃しなく。

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