久しぶりに、テニスで燃えた!
錦織圭、USオープンテニス3回戦で、世界ランキング4位のフェレールに
6-4、6-4、3-6、2-6、7-5で競り勝ちました!
3時間半の大熱戦、
単に「大物を食った」という試合ではなく、
実力のある両者のガチンコ勝負。
質の高い、素晴らしいゲームでした。
第1、第2セットは、完全に錦織のペース。
彼が深いボールを右に左に打ち分け、王者フェレールを振り回す光景は、
どちらがシード選手がわからないといった様相でした。
サービスゲームを破られても、次のゲームで必ずブレイクバック、
攻撃的でかつミスのないプレーは、
次第に観客を魅了していきます。
かたやフェレール、
自慢のショットも次々と返され、自分がミスしてしまう負のスパイラルに落ち込み、
ラケットは叩きつけるは、
大声で独り言は言うはのあせりよう。
このままストレートでいってしまうのか?・・・とさえ思われた第3セット。
しかし、王者は王者です。
フェレールが、甘くなってきた錦織のボールを捕らえ始め、
序盤確率の低かったファーストサービスも、調子が上がってくる。
それに反比例するかのごとく、
錦織のプレーは気が抜けるほど精彩を欠いていきます。
ベースラインからでもライジングをバシバシ叩いていた積極性は影をひそめ、
ボールをカットするのが精一杯、というラリーが続きます。
守りに入ってつなげているのに、そのボールさえ入らない。
彼は、初のグランドスラム大会出場となった今年のウィンブルドンでは
腹筋を痛めて途中リタイア、
北京オリンピックでも、持病の腰痛が出て力を出し切れませんでした。
日本人では初という、ジュニアの全仏オープンで優勝した錦織は、
17歳でプロに転向。
ジュニアは3セットマッチですが、シニアは5セットマッチ。
体力的に最後までもつのか?
3セットで勝負がつかなかったということは、
このままずるずる負けてしまうのか??
故障したのかと思うほど、
省エネプレーでしのいだ4セット目を落とすと、
彼はトレーナーを呼んで足や腰のマッサージを行います。
トレーナーが来るまでの間、
ノートを開いてメモにじっと目を通す彼の姿が印象的でした。
セットカウント2-2で始まった第5セット。
錦織のプレーは、「死んだふり」の4セット目とは大違いのパワーで復活、
また攻撃的なストロークが炸裂します。
5-2で迎えたマッチポイントも、得意のフォアハンドでもぎとったかと思いきや、
力いっぱい打ったボールはネットの上を叩き、大きく丸い弧を描いてフェレールのコートへ。
バウンドしたボールを、フェレールは華麗なショットでダウンザラインに突き刺します!
ここでまた息を吹き返したフェレールは、その後挽回、
5-5のイーブンまで星を戻してきました。
しかし迎えた第11ゲーム、
錦織はサービスゲームをラブゲームでもぎ取り、
第12ゲームの、それもジュースの応酬から、通算3度目のマッチポイントをものにして、
とうとう、この長い長いゲームの勝者となったのでした。
・・・燃えた~。
マッケンローvsコナーズくらい、燃えた。
次の相手はデルポトロ。
ジュニアの頃から錦織が注目している選手とのこと。
ごめんなさい、最近テニス、よく見てない。
19歳、長身イケメンのようです。
全米で日本人選手の4回戦進出は71年ぶり、とか、そういうレベルの話ではなく、
彼の、心憎いまでのプレイスタイルにわくわくします。
いまどき、サービス&ボレーなんかもやっちゃうし。
胴がまっすぐ立ってる姿はマッケンローみたいだし。
ベースラインからでも、
ジャンピングでスマッシュみたいに打点の高いフォアを打っちゃうし。
サイドラインを回り込むようなボールでサイドを抜くショットもあるし。
サービスは時速190キロ越えもあり。確率も高い。
そして単に速いだけじゃなくて、コースがいい。
お顔は、林泰文さん似で、一見弱気そうな容貌ですが、
プレーの最中は負けん気の瞳がギラギラ光ります。
次の試合もがんばってね!
いいもの、見せてもらいました。
ありがとう。
*酔芙蓉さんのご指摘があったので、字を大きくしてみました。
みなさんのいろいろなご意見を、待ってます!
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