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水よりアヤシイ空気商売

月に1回、宿輪純一先生のゼミナールが開かれています。
ボランティアで行っているもので、
去年はがんばって皆勤だったんだけど、
今年は行かれない月が多く、
昨日は久しぶりでした。
前も書いたかもしれませんが、
宿輪先生のお話は、金融とか経済だけど、わかりやすい。
たとえば。
経済を人間にたとえると、
お金は血液、金融機関は循環器、だそうです。
ここまでは、一般的によく言われることらしいんだけど、
その次。
今は未曾有(みぞう。笑)の経済危機だから、
肺炎起こしてICUに入っている状態。
ここに、環境問題が入ってくる。
「環境問題は、いわばメタボ。
 食べ過ぎて、体が動かない。
 そのままにしておくと病気になる。
 治さなくちゃいけないけど、 
 ICUに入っている人には、メタボより救命。
 小康状態になったら、メタボ対策」
うーん、わかりやすい!
環境問題、温暖化対策とくれば、
経済ではやっぱり排出権取引がもっともホットな話題。
欧米などに比べ、排出権取引が
日本でイマイチ盛り上がらない理由の分析が、
ものすごく言いえて妙だった!
「基本的に、日本人はカネにまつわるものが嫌い。
 金融機関も悪者扱いされやすい。
 物事をカネで解決することもよしとしない。
 排出権取引とは、まさに二酸化炭素の問題をカネで解決すること。
 だから、日本人は、本能的に違和感を覚える」
そうか!
排出権取引というものが登場してから、
多くの人が「ちょっと待てよ」と言っていた。
まだそのしくみがよくわからないうちから、
「なんかヘンな気がする」
「だまされてるような感じ」
「言いくるめられてる」
などなど、首をひねる人ばかり。
二酸化炭素を売り買いするって、
二酸化炭素って、もともと誰のものなの?・・・ていう疑問とか。
まあ、月の土地だって売ってるらしいけど。
(これ、ほとんど原野商法っぽい)
宿輪先生は、基本的に統制経済より自由経済を信奉する人だから、
排出権取引にも否定的じゃないけど、
そんな宿輪先生でも、思わず出てしまった名言がこれ。
「水よりアヤシイ空気商売」
言いえて、妙。でした。
*宿輪純一氏は、現在朝日新聞の「be」で、「スクリーン経済学」を連載中です。

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