おひとりさまの老後
人生80年は当たり前、
平均寿命は男より女の方が長いんだし、
ということは、結婚していようがいまいが、
誰でも最後はひとり。
だから、女はみーんな「おひとりさまの老後」を迎えるんですよー、
今「おふたりさま」の生活をしている人たちも、
これからのことは、「おひとりさま」生活のエキスパートである
アタシに聞きなさい!
・・・というのが、この本の趣旨であります。
特に結婚して子どもを育てて夫が先に逝ってしまった人の場合、
「おひとりさま」といっても「子ども」はいるわけで、
ここがややこしい。
「いっしょに住もう」という「悪魔のささやき」とどう戦うか、
その精神性・独立性を説く本でもあります。
「子どものいない人に、そんな話してほしくないワ!」というアナタ、
上野さん、子どもはいないが親はいる。
自分と親との関係をそのままひっくり返して、
「親と子のカンチガイ」をやめさせようとしているのです。
特に
延命治療などに関して「もっと面倒を看たい」は看る方のエゴだ、
死にゆく方の勝手で死なせろ、というくだりとか、
介護「する」やり方はずい分論じられるようになったけど、
介護「される」ノウハウ(自分の意志をうまく伝えるための技術)は、
あまり語られていない、
などというところはなるほどなー、と思いました。
あと
「ひとりでおさみしいでしょう」のウソ。
「ロンリネス」と「ソリチュード」とは違うのよ、と。
一人だってさみしくない生活。
自分の主体性を生かせる生活。
それには・・・おカネがいるのです、というのが結論なのであります。
彼女が「そんなに要らない」という事例を読みながら、
「それだけあったらいいよなー」と思う私は、ビンボーすぎなの?
持ち家があって、年金があって、夫の残した退職金があって、
そんなユメの老後は、
私たちにはあてはまらないんじゃーないかしらん。
「精神性」のおハナシにはなるほど、と思うところが多かったけれど、
「こうすればユメのおひとりさま老後」プランは、
絵に描いたモチっぽいところが多かった。
何のかんのいっても、
彼女の周りにはシアワセなおひとり様が多いのではないでしょうか。
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