今年は太宰治生誕100年ということで、
彼の作品がいろいろなところでとりあげられています。
この前「斜陽」の映画化について書きましたが、
今回、「パンドラの匣(はこ)」も映画になることがわかりました。
「パビリオン山椒魚」の監督・冨永昌敬が、
そのときの音楽・菊地成孔と再び組みます。
キャストにも、
染谷将太や仲里依沙といった期待の新人から、
窪塚洋介、洞口依子、ミッキー・カーチスといった実力派まで取り揃え、
いったいどう料理してくれるんだろう?の期待感に胸がふくらみます。
…でもみなさん、
「パンドラの匣」って、どんなお話かご存知ですか?
太宰治の作品の中でも、
「斜陽」や「人間失格」「晩年」
「走れメロス」「富嶽百景」「津軽」「お伽草紙」くらいまでは、
まあ名が知れてる、というか、
読んでないにしても、なんとなくどんな話か伝え聞いていたりする人が多い。
そうですかー。
「パンドラの匣」ときましたか。
胸を患った主人公が
「健康道場」という療養所に入って、
そこから友人に書く手紙、というスタイルで綴られた
新聞小説です。
実は、東大阪にある実在の結核療養所に入っていた人が太宰のファンで、
二人の間では手紙のやりとりがあり
療養日記が死後太宰に贈られ、
それをもとに書いた小説なのだそうです。
6月10日には、東大阪で展示が開催されるそうです。
お近くの方で太宰に関心のある人は、
ぜひお立ち寄りくださいね。
また、
今回の映画化を期に、
宮城県の河北新聞社では6月1日から夕刊に復刻連載しているとのこと。
当時の出版局次長が、故郷金木に疎開中の太宰を直接訪ね、
執筆を依頼したということです。
東北の作家に、東北の新聞社が、ということもあるのか、
小説の中の「健康道場」は、東北に設定されています。
復刻連載とはほんと、
おもしろいこと考えつきますねー。
挿絵の版画もすごいみたいですよ。
私は早速申し込みました。
(販売エリア以外の購読の場合、郵送料もかかります)
私もかつて読むには読んだけど、印象薄いんですよねー。
ちょっと見返してみたら、
なるほど、
これは映像化したほうがわかりやすいし親しみやすそう。
映画がとっても楽しみになりました。
公開は10月です。
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