アメリカの穀倉地帯、アイオワ州の農地一面にトウモロコシが収穫を迎える。
「ためしに」農業などやってみようかと、
ほんの1エーカーの土地を借りておままごとのような農業をやってきた
二人の映画おたく青年の農地にも、すくすくと育ったトウモロコシに黄色い実がなった。
「どんな味かな?」
「もう食べられるかな」
衝撃である。「まずい」っていうんだもん。
なぜなら、これは「食べる」トウモロコシではなく、
飼料やコーンシロップの原料になる、
「くず米」ならぬ「くずトウモロコシ」だったのだ!
一見豊かにみえる、青々としたアイオワの農村。
どこもかしこもトウモロコシ畑。
中心部にある大きな倉庫とその周辺には、
収穫した「トウモロコシ」が山と積まれている。
しかし、「まずい」のである。
食べられないのである。
こんなにトウモロコシを作っていても、
自分たちの食べ物にはならないなんて!
補助金のこと、
化学肥料のこと、
遺伝子組み換えの種子のこと、
私は知っていることが多かったけれど、
かなりショッキングであります。
一番ショックだったのは、
ラスト。
「あの人」が、土地を離れなければならないなんて……。
アメリカの農業は、絶対間違っていると思った。
日本でも、
大規模農業こそが農業を救う、と思っている人が多いけど、
このドキュメンタリーを見ると、
規模が小さくたって自給自足ベースがいちばんだ、ということがよくわかる。
いろいろな食物を育てることは、
とっても大切なことなんだなー、と実感します。
農家のみなさん、
いつも、ほんとに、ありがとうございます!
「キング・コーン」は、東京渋谷のイメージフォーラムで、4月に封切られます。
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