「スワロウテイル」や「Love Letter」「花とアリス」の岩井俊二監督が、
自分に多大な影響をもたらした市川崑監督について
尊敬と親愛の情をこめて作った映画です。
名作映画のラッシュとしてだけでも、十分楽しめます。
日本映画の好きな人には、たまりません。
「炎上」・「鍵」・「十人の黒い女」・「ぼんち」・・・
そして、金田一耕助シリーズの数々・・・・・・。
一つの映画の、たった数秒が流れただけで、
「この映画、見てみたい!」と思わせる。
もう見たことのある映画でも、
「もう一度、見たい!」と心から思う。
この力は何なんだろう。
大写しになる俳優の力だろうか。
その俳優を撮る、カメラの力か。
そういうカメラワークを作る、監督の力か。
本当に、数秒なのに、こんなに心がざわつく。
その数秒で、体中が熱くなる。
し・あ・わ・せ・・・。我知らず、目頭まで熱くなる。
ただ、そこに切り取られた映像があるだけで。
また、
新旧の「犬神家の一族」の、同じ場面を流すところなんか、
ちょっとゾクっとしましたね。
(市川監督は、同じ脚本を使って、ほぼ同じカット割りで作っています)
GHQの指導でお蔵入りになった市川監督・幻の作品も紹介されています。
人形劇「安珍清姫」。
人形の顔のアップがすごいです。操り人形、顔が演技してます!
セクシーです。不思議!
この映画、東京国際映画祭(昨年10月)の前にやるべきだったのでは?
そしたら、その時期に催された市川崑特集、すごく人が来たんじゃないかなー。
市川崑映画の予告編大集合みたいな要素、満載ですからね。
新宿三丁目の「ガーデンシネマ」。新しい映画館で、気持がいいです。
ちょっとお客の入りが悪いです。
マニアックかも。
でも、「市川崑物語」は「最高級の予告編特集」として、
これは日本映画のすごさを肌で感じられる、尋常ではない側面を持っているのです。
(Mixi12月15日の日記をもとに、書き直しました)
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