新宿の角川シネマで、昨年暮れから続いている「大雷蔵祭」。
市川雷蔵の没後40年を記念して、
出演作約150本のうち、最大100作品やります!っていう特集で、
今度Gacktが舞台で演ずる「眠狂四郎」シリーズとか、
いろいろやっています。
特集の前半は300席のスクリーンでやっていたのですが、
後半は56席の小さなスクリーンに移動したこともあり、
連日「満席」が続きます。
というのも、「全部やる」はいいんだけど、
一日1回で三日間だけ、とか、
上映回数が少ないんです。
私も問い合わせたらすでに満席(汗)。
立ち見が15席くらいあって、それも半分うまっている、と
上映3時間前。
これから家を出るっていうのに…行ってアウトだったらツライ~。
えい、ままよ、と上映1時間ほど前に着くと、
立見席、まだあって胸をなでおろしました。
雷蔵の映画は多々あるなかで、
なぜ「新鞍馬天狗」なのかっていうと、
これは私の父が大映在籍当時企画して、
原作者の大仏次郎氏を口説き落として映画化したものだから。
映画館で見たことなかったので、まいりました。
鞍馬天狗といえばアラカンこと嵐寛寿郎というイメージですが、
雷蔵の鞍馬天狗は颯爽としていて、
すぐに正体はバラしちゃうし、
恋が大きくフューチャーされてて、
どちらかというと時代劇というより西部劇の匂いがしました。
ピストルも使うし、
最後馬に乗りながらの撃ち合い、とか、
こりゃやっぱり西部劇だ~!
新鮮だったのは、鞍馬天狗が敵対している新撰組が
とっても残酷で問答無用の暴力集団に描かれていること。
最近は、三谷幸喜の大河ドラマの印象が強いから、
あまりのネガティブな描かれ方に、ちょっと戸惑いました。
この前、「ANJIN」を見たときも思ったけど、
学校で教わった歴史的事実があり、
長年舞台やドラマの題材とされたことで定着したイメージがあり、
それを払拭しようと敢えて敢えて「新しいイメージ」を作ろうとする人がいる。
どれを最初に見たか、
どれしか見なかったか、
そういうことで、その人への評価って決まっちゃうから
フィクションなのに、オソロシイものですね。
あと、中村玉緒がものすごーくきれいだった。
ほかにもきれいな女優さんが出ていましたが、
玉緒さんは別格でした。
玉緒さんと雷蔵さんの顔は、
これぞ銀幕のスターっていう輝き方をしていました。
ところで、
観客の平均年齢、65歳くらいじゃないでしょうか?
私より若い人は、5人くらいしかいなかった印象です。
70代くらいにお見受けする男女で押すな押すなの盛況で、
立ち見だってなんのそのです、はい。
お隣りの女性が手にしたパンフレットの上映スケジュールの欄をちらっと見たら、
ほとんどにマークがしてあって、
連日通われているようでした。
大雷蔵祭。
東京・新宿の角川シネマで2月26日までやっています。
あまりの混雑ぶりに、
また300席のスクリーンに戻しての追加上映の日も決定。昔の予告編も流れて、それもまた楽し。
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