離婚後、3人の娘を育てあげた母親が不治の病に倒れた。
彼女が夫側に渡した息子に会いたがっていると知るや、
3人娘がずっとあっていない弟と父を探し出して、家族は再開する。
…というと、ありきたりに聞こえるかもしれない。
でも、「うちへ帰ろう」は、陳腐じゃない。
私は映画館でポロポロ泣いた。
好きだった父に捨てられたと思い、かたくなに心を閉ざす長女。
みんなが幸せになるにはどうしたらいいか、考える次女。
その次女を支える子ども好きの連れあい。
もの心ついたときはもう父がいなかった三女は、ただ純粋に父を慕う。
急に3人も姉(それもでしゃばりの)ができて、戸惑う末の弟。
死ぬまで話さなかった母の秘密。
父のやさしさ。
家族っていいな、いつかわかりあえるんだな、って思える。
人間が家庭に求めるものは何か、見事に描ききったラストのワンシーンが秀逸。
アメリカ映画というよりは、イギリス映画みたいなタッチです。
それにしても。
アメリカにおける貧富の差っていうのが、如実に描かれている。
父親の住む家を見た時の驚き。
スクールバスの運転手として、必死で3人の娘たちを育ててきた母親の苦労は何だったのか、
立ち尽くす気持、わかります。
心がいよいよかたくなになるの、むべなるかな。(2002アメリカ)
「うちへ帰ろう」は本も出ています。
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