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「恋愛上手になるために」

11月1日封切りの映画「恋愛上手になるために」は、
その配役の布陣がユニーク。
主役のゲリーには、
三谷幸喜の「笑いの大学」英語版で来日したマーティン・フリーマン、
ゲリーの同棲相手(ちょっと倦怠期)・ドーラは、グィネス・バルトロウ、
ゲリーがメロメロになっちゃう謎の女性・アンナは、ペネロペ・クルス。
監督は、グィネスの弟、ジェイク・バルトロウです。
バルトロウ一家は、お母さんも女優さんだし、
才能あふれる家族なんですね。
ジェイクはテレビ番組「NYPDブルー」などの監督を経て、
この「恋愛上手になるために」で初の長編映画監督を務めます。
「恋愛上手になるために」という邦題がついていますが、
原題は「The Good Night」。
こっちのほうが内容には忠実かな。
もとは売れっ子ミュージシャンだったゲリーは、
今やつまんないCMの作曲みたいのをやって身過ぎ世過ぎ。
同棲している恋人のドーラも「あんた、今のままで満足してるの?」みたいな感じで、
お互い愛しあってはいるけど、
あけすけな日常の中に「ドキドキするような恋愛感情」は埋没。
ところがある日、
ゲリーは夢を見ます。
すんごい官能的美女・アンナ(=ペネロペ・クルス)が
自分のことをまるごと愛してくれる、
そんな夢。
現実逃避です。
ゲリー、灰色の日常より、「夢の世界」に多く浸りたくなります。
そしてなんと!
アンナそっくりの女性が、現実にもいることを知って有頂天!
あれあれ?
ドーラはドーなるの??
そう。
男は身勝手。
ドーラにも、やっぱり愛してほしいのに、
彼女は「少し距離をおきましょう」みたいな感じ。
女は現実的ですから。
夢の中のオトコに入れあげたりしません。
地に足つけて、将来に向け、1歩1歩進みます。
ゲリーには、
それもヤなんだよね。
だから、ドーラも夢に出てきます。
他のオトコと一緒のところなんか。
さて、ゲリーは現実と夢と、
どちらで生きることを選ぶでしょうか??
最近のアメリカ映画は、NYのお話といっても華やかさがないのが多い。
みんな疲れてるし、生活感ありすぎ。
そこを「ゴージャス」に飾るには、
もう「夢」を見るしかないのかなー。
そんなことも考えちゃいます。
男性にとっては
「そうそう、そんな夢を見るの、ボクの“ユメ”」みたいな映画、
女性にとっては
男性の「なんだかなー」をおベンキョウする、映画。
低調ムードのカップルでいくと・・・映画館を出たとき、どうなるんでしょう??
ラストを見ると、
映画の最初の部分の意味がわかってくる
その仕掛けにも注意して見てくださいね。

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