【21%OFF!】新学期 操行ゼロ(DVD)
この前、フレッド・アステア主演の「トップ・ハット」を観に行ったとき、
二本立てだったので一緒にみたのが古いフランス映画の
「Zero de Conduit」。
「操行ゼロ」という訳がついてますが、
英語でいうと、「Out of Control」なんだから、
言うことを聞かない悪ガキたちの話、と解釈してよいのでは?
学校(ここでは寄宿学校)で
規則と体罰と権威主義によって教師たちに
子どもらしさをふみにじられた生徒たちが、
最後に式典をめちゃくちゃにして、学校の屋根に自分たちの旗を立てる話です。
今私たちが見れば、
単なる子どもたちのかわいらしいイタズラだったり、
ハラスメントに対する抗議だったり、
修学旅行の枕投げみたいなものだったりにしかすぎなくて、
一言でいうと、フランス版「ぼくらの七日間戦争」という感じ。
ところが。
この映画は、1933年代に作られたけど、
なんと1946年まで上映禁止だったそうです。
つまり、
「生徒が教師に反抗する」は、反社会的だというわけです。
寄宿学校という生活の場も含めての場だからかもしれないけれど、
ヨーロッパの昔の「学校」っていうのは、
日本の学校に比べてものすごく厳格っていうか、
「ああよしよし」みたいな甘さがなくて、
「子どもは大人のいうことを聞け!」の一点張り。
そこにちょっとでもものわかりのいい教師がやってくると、
もうカオスになってしまう。
この映画を見ると、
だからこそ1968年のパリの五月革命っていうのは、
学校の雰囲気を一変させたんだなって、ものすごく納得してしまいました。
監督はジャン・ヴィゴ、
撮影はボリス・カウフマン。
トリュフォーの「大人は判ってくれない」にその精神が引き継がれていく、
フランス映画を語るに欠かせない一本、なのだそうです。
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