昨日と今日で、3本観てきました。
全部アタリだった。
ラブ・ストーリーであり、政治vsスポーツや芸術であり、実話ベースでもあります。
「Peace Bed アメリカvsジョン・レノン」
「バレエ・リュス」
「君の涙 ドナウに流れ」
そして、 これは試写で以前に見たものですが、
「暗殺リトビネンコ事件」。
最初の2つは、以前にもちょっと紹介したと思います。
すばらしかった。
「バレエ・リュス」は思った以上。
バレエが好きな人、必見です。
DVDが出たら、絶対買うんだ。
私、バレエをやりたくなっちゃった!
「ピースベッド」も、深い映画です。
深くて、でもすべてはジョンの曲に集約されている。
音楽の力を思い知らされます。
そして、知人の方がメールでおしえてくださって知った
「君の涙 ドナウに流れ」、これがもう、命がけのラブ・ストーリー!
他がドキュメンタリーなのに対し、これはフィクション。
でも、
1956年のハンガリー動乱と、
そのさなかに開催されたメルボルンオリンピックで
ハンガリーの水球チームがソ連を準決勝で破り、
最終的に金メダルをとったという歴史的事実に即して作られています。
企画は「ターミネーター」「ランボー」「ダイ・ハード」など
ハリウッド映画を何本も成功させているハンガリー出身のアンドリュー・G・ヴァイナ。
12歳だったというこの動乱の時に国境を越え、アメリカに渡ったそうです。
ちょうど、
きのうブット元首相が暗殺されたニュースに触れたばかりだったので、
街中で市民が殺されるということの恐ろしさが身にしみました。
ジョン・レノンがニクソン政権から「危険分子」として
盗聴・尾行されていたのは1970年代、
町中に秘密警察や密告者たちがいて盗聴・尾行されていたハンガリーで
動乱が起こったのは、1956年、
そして
自ら秘密警察(のようなFSB)で働いていたリトビネンコが
権力側を告発したがためにイギリスに亡命し、
そのイギリスでも盗聴・尾行され、放射能物質をのまされて暗殺されたのは、
2006年、去年のこと。
権力の横暴と、
自分ひとりになってもそれに反対する人たちに焦点を当てた映画が、
こうも林立するのは、
それが「歴史の一コマ」で済まされない事態が「現在」進行しているからです。
「ドナウ…」のエンディングにハンガリー人の詩が流れます。
「自由の国に生まれた人には思いも及ばないだろう。
しかし、自由こそが、最高の贈りものなのだ」
自由の国に生まれた人には、思いも及ばない…。
後ほど1本ずつブログに詳しくレビューを書くつもりですが、
とにかく、映画館に足を運んでもらいたくて、取り急ぎ書きました。
単館上映のものが多いし、ロングランになるかわからないので、
できるだけお早めにどうぞ。
単にテーマがいいというだけでなく、完成度が高いです。
音楽でもダンスでもスポーツでも、
自分の好きな切り口のもの1本でいいですから、
ぜひご覧ください。
生きること、愛することの誠実さが胸を熱くする、素敵な映画たちです。
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