JSA
板門店での監視員同士の衝突事件を、第三者のアメリカ人が調査する、というストーリー。
「何が起こったか」
その事実をすべて明らかにしようとするアメリカ人女性(「JSA」とは、その調査機関のこと)と、
事実をうやむやにしておさめようとする韓国・北朝鮮両サイド。
同じ民族が、なんと50年以上も戦争している(現在も休戦中で、戦争中なのです)という異常な環境の最前線で、
一体人間に何が起きるかを丁寧に描いています。
私の大好きな場面は、
両国の歩哨が夜中に、「缶蹴り」みたいな子どもの頃の遊びを一緒にやるところです。
文化の原体験が同じ、ということがそこに表れます。
言葉も一緒、あそびも一緒、食べ物も一緒。だけど敵と味方。
彼らに、戦わなくてはならない必然性が見えなくなる一瞬。
しかし、敵と味方、それも軍人であるという現実が、彼らの運命を狂わせていきます。
「うやむや」に一票入れたくなる、その描き方が絶妙です。
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「JSA」
- アジア・アフリカ映画
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