徳永英明/VOCALIST 3
「うたばん」の「とくばん」を見る。
この前の、徳永英明が出てきて中居くんに「あなたは声がいい」と
いろいろレッスンをしてあげるところがよかったので、
また徳永英明が出る、それからこの時期に倖田来未も出る、と言われれば、
見るしかないっしょ!
徳永英明を初めて意識したのは、
ずいぶん前のこと。
深夜、テレビがついていた。
NHKの歌番組。今の「POP JAM」の前身だと思うのだが定かではない。
とにかく、私の耳をつんざくエネルギッシュかつ甘えたような歌声。
見るとそこには、ランニングシャツ1枚で歌う、
高校生のような男の子。
それが、徳永英明だった。
今回、このブログを書くにあたって徳永英明の公式サイトを見たら、
彼って、1961年生まれだっていうじゃないか!
「高校生」だと思っていた、少なくとも19歳とか、そういうニオイがしたと思ったのに、
どう計算しても、そのときはすでに25歳くらい。
いやー、まさに童顔。
ていうか、体つきも、少年っぽかったんですけど・・・。
そんな徳永英明は、澄んだ高音が魅力の歌手だったんだけど、
途中でポリープの手術をする。
そのあたりで、一度歌い方が変わった感じがした。
彼の印象をもっと変えたのは「スーパーサッカー」。
実は、彼は無類のサッカー好きで、
ワールドカップが2002年に日本で開催されることが決まる頃から、
サッカーについての発言をテレビでするようになっていた。
曰く、
「今のサッカー番組は面白くない」。
自分だったら、もっといろいろなコメントが言える、というのだ。
『輝きながら』『壊れかけのRadio』といった、
やさしく、甘いイメージ、あるいは快活で笑顔のイメージが先行していた私には、
彼の男性的な、非常にアグレッシブな一面を初めて知った。
しばらくして、彼は「スーパーサッカー」の司会になった。
有言実行のチャンス到来!
よかったなー、とおもっていたのだが・・・・・・。
ガンガン自分の意見で押しまくる徳永の姿勢は、
一部の番組ファンの不興を買い、
その反響について、
彼は番組内で前回の放送での発言内容の真意をやっきになって説明することが多くなった。
「スーパーサッカー」の徳永は常にテンパっていて、こめかみのあたりはスジばって、
余裕のない感じがした。
そして、突然の降板。
もやもや病で倒れたのだった。
くやしかっただろう。
全試合だって観戦できたかもしれないワールドカップも、見に行くどころじゃない。
人生のお祭りを目前にして、入院なんて・・・・・・。
もやもや病の直接の原因は脳内の毛細血管が切れること。
テンションの高い生活は、もう無理だろうから、
病気から復帰したとしても、
もうあの張りのある高音は聞けないかもしれないと思った。
よく、ここまで戻ってきた。
今、中居くんに「そうそう。大丈夫。じゃ、このへんの音程で」などと、
やさしく語りかける徳永英明を見ていると、
病気の前と後では別人格になったのか?と思うほど穏やかである。
大病は気づきを与えるというけれど、
彼の場合、
「声のよさだけで評価されるのがイヤだった」のが、
「歌手にとって声のよさは武器なんだ」に気持ちが変わったところが大きいのだろう。
カラダという入れ物があってこそ、魂も生きることができる。
女性ヴォーカリストの名曲をカヴァーしたアルバム「Vocalist」が、絶好調の徳永。
ヒット曲へのリスペクトを忘れず、
真摯に楽曲や歌手の歌い方を理解して歌おうとする徳永の姿勢には、
以前のような、必要以上の気負いが見られない。
その代わり、アーティストとしての集中力やこだわりをひしひしと感じる。
病気を克服して復帰した直後は、もっと真っ白な感じが強く、
この人、もう芸能生活はできないんじゃないか?と思うほどだった。
本当に、恢復したんだな。
自分の内側と外側が一致して、
自分らしさをガッチリとつかんだ徳永英明ののびやかな歌声は、
人々を魅了して当然である。
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