(サントラ)「タンゴ・レッスン」(CD)
1998年。
私はバレエに使われたタンゴに、心を奪われていました。
熊川哲也がいろいろなダンサーとコラボした「Yellow Angel」(98)で、
元コンボイショウの舘形比呂一が、椅子を相手に踊ったタンゴ(曲・「Buenos Aires hora cero」)。
もう9年前になりますが、まだその情景がありありと甦ってきます。
同じく98年、マイヤ・プリセツカヤが率いた「ドリームクリエーション」の中で、
ゲジミナス・タランダとオリガ・パヴロワが踊った「未完の物語」(曲はピアソラの「Oblivion」)も、
目に焼きついています。
そんな時期に公開された、映画「タンゴ・レッスン」。
ある女性映画監督が仕事に疲れ、アルゼンチンへ行くところからストーリーは始まる。
タンゴを習いにいった先でその先生と恋に落ち、踊りのパートナーにもなる。
彼女はタンゴをテーマに映画を作る。
…って、これ、ドキュメンタリー?って思うくらい、超のつく私小説ならぬ私映画ってカンジ。
もちろん主人公は、監督であるサリー・ポッターその人!
彼女はその後に作った「耳に残るは君の歌」でもキーになる歌を自分で歌うなど、
自分が表に出るのが好きな人ですね。
この中の「Libertango」はクラシックのチェリストのヨー・ヨー・マが演奏しています。
私は、このCDでは満足できず、以下の2作を買いました。
「Concierto de Nacar」
「Tango Piazzolla」
いずれもアストール・ピアソラのものです。
ピアソラの演奏は、別格です。
「Oblivion」「Buenos Aires hora cero」などが特に好き。
やっぱり、最初にダンスとセットで聴いた、その衝撃は大きいのでしょう。
それにしても、ピアソラの弾く「Oblivion」のCDはなかなかありませんでした。
「Tango Piazzolla」探すの、苦労しました。
アストル・ピアソラ/<COLEZO!>ピアソラ名曲選~アストル・ピアソラ、伝説のライヴ
小松亮太も、ピアソラに迫る演奏をしていますね。
K-Ballet団の「Barons Cafe」(振付・上田遥)では、小松亮太が舞台上で伴奏していました。
ナマのバンドネオンで、それもクラブで聴くような、ぜいたくな時間でした。
実は、ピアソラの音楽というのは、
「タンゴを踊るための音楽」とは一線を画すことで独自性を放っていたのですが。
このように「ピアソラで踊るタンゴ」全盛の世が来るとは、
ご本人もビックリかも。
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