たのきんのよっちゃんこと野村義男が講師になって、
お笑いコンビ・ますだおかだの増田にロックギターを教え、
最後はライブステージにのせましょう、という
教育テレビの「チャレンジ!ホビー」のシリーズ
「めざせ!ロック・ギタリスト」が
最終回を迎えました。
Charの「Smoky」を弾く、ということで、
ステージにはCharが!
最後に「模範演奏」がありました。
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同じコードで、同じ曲を、
「神様」が弾くとこーなる!っていうお手本でした~。
それはバレエとかでもおんなじですよね。
「眠り」とか聞きなれた音楽の、なんでもない一場面で
並のダンサーは単に3歩歩くだけ。
一流のダンサーはその間に一体いくつもの技を織り込む。
すごいです、Char。
彼のすごさは知っていたけど、ライブも行ったことがあるけど、
やっぱライブって一期一会。
一つとして同じものはない。
がんばってロックギターに挑戦するますだをほめながらも、
「たった3ヶ月かそこらで『できた』なんて思うなよ~!」と
プロの技を見せること見せること!
のけぞった~。
しかし、この番組作っている人、ギターわかってない!!
ていうか、音楽わかってるのか~!!
Charが主役じゃないから、彼の「Smoky」をバックに流しながら
講師の野村や生徒の増田のコメントっていうのはわかる。
でも、
そのコメントの裏から聞こえるのは「Smoky」の中でも
サイコーに盛り上がって自然発生的に拍手が沸き起こる、
ライブの沸点ともいえるクライマックス。
見えないからわからないけどおそらく、
Charとよっちゃんが身を寄せ合いながらギターのネックをぎゅっと握り締め、
これでもか~!と音を闘わせていって音階を昇りつめる。
バトルでありながら2人が奏でる音の刻みは正確で、
ロックといえどもテクニックは「アバウト」じゃやってけないし、
そのテクにこそ、アートの神は宿ることを体感して
身震いするほど感動ものなのに、
その「指先」は一切見られないわけですよ。
これでギターのレッスンの番組っていえますかね。
全部撮ってあるわけでしょ?
編集の人、ディレクター、なに考えてるの??
Charがまた歌いだすところから画面は切り替わりますが、
もうギターのほうは「伴奏」モードになっています。
そこはさっき「1番」歌ったときに写したでしょ。
それより間奏のところが見たかったよ。
ギター弾きたい人なら、なおさらでしょ。
あの音が、あの興奮が、あの指で、いかに紡ぎ出されるか。
同じギターを使って、同じ弦を響かせるのだから、
「いつかあんなふうに弾きたい」と思わせるのが「教育」でしょ?
録画して、スロウ再生して、
一つ一つのつまびきを食い入るように見て、
みんなマネしたいはずなのに~~。
ものすごーく消化不良でした。
でも、
その「最後のコメント」の中で、
よっちゃんが「俺も何度も(ギターを)やめた」と言っていたのが印象的。
たのきんトリオのなかで、
マッチやトシちゃんに比べて影が薄く、
好きなギターを生かしてバンドを作っても鳴かず飛ばずで。
でも、
気がついたら浜崎あゆみのヴィデオクリップでギター弾いてるじゃないか!
そのときはすでに、たくさんのアーティストと
スタジオミュージシャンとして共演していた。
好きなことを続けることの大切さを、
私はそのときよっちゃんにおそわったので、
そのよっちゃんが「何度もやめた」というのが衝撃だった。
「何度も壁があって、そのたびにやめた」
だから、短期間でここまでがんばった増田は偉い、というくだりなんだけど、
そうか、
何度やめてもまた戻ればいいんですね。
私の戯曲作りも、やめては戻り、やめては戻り、で
戻っても全然進みませんが、
それでも戻ってきてよかったんですね。
…って、少し勇気をもらいました。
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