9月29日の福島民友スポーツは、
第27回東日本女子駅伝が、11月13日、
福島市の信夫ケ丘陸上競技場を発着点に開催すると報道した。
この報道は、9月28日に行った記者会を受けたもので、
福島陸上競技協会が日程などを発表した。
東日本17都道県の女性ランナーらが、
9区間42.195キロの日本陸連公認コースを走る。
片平福島陸上競技協会会長らは、原発事故による放射線の影響を考慮し、
6月から毎月一度、コース内と競技場内計19地点で
放射線量の走行調査や定点調査を実施したと説明。
毎時1マイクロシーベルトを超えたのは、
競技場内の芝生エリアなど2地点のみで、専門家の意見などから
「除染なども進み、コースの放射線量も低減傾向にある」と安全性を強調した。
今後、競技場内の除染も進めていくという。
また、
「各チームから、女子ランナー育成のために途絶えさせてはいけないと
熱い支援をいただいた」
と開催に踏み切った経緯も紹介した。
17都道県のチームに加え、
東日本大震災で甚大な被害を受けた岩手、宮城、福島の3県の選手らによる
連合チーム「チーム絆(仮称)」を編成し、出場する方針を示した。
(以上、福島民友スポーツ記事から)
私はこの大会を今、ここでやることの意味を問いたい。
「女子ランナー育成のために途絶えさせてはいけない」のは、
女子駅伝の試合であって、
なにも世界中が危機感を募らせる原発事故が発生し、
まだ収束していない場所近くで行う必要はないのではないでしょうか。
この半年、
この地域でスポーツが行われなかったわけではありません。
高校野球の予選だって、私は本当に心配だった。
石川遼くんたちが雨の中、ゴルフやるのだって、はらはらしていた。
だけど、
今回はいろいろな意味で、敢えて開催する意味がわからない。
中学生の子も来るんですよ。
10代、20代、30代、産む性です。
プロでない人もたくさんいる。
「1マイクロだから大丈夫」っていう、その考え方が本当に腹立たしい。
「女子ランナー育成のために途絶えさせてはいけない」という指導者の皆さん、
指導者だったら、
選手が被るリスクをできるだけ少なくしてやるのが使命じゃないですか?
駅伝はチームです。
一人だけ「いやだ」とは言えない。
それも、県を代表して走るチームです。
いつも寝食を共にしている近しい間柄でもありません。
いいにくい人、たくさんいると思う。
なぜ、「場所を変えましょう」と言えないのか。
交通のこと、いろいろあるかもしれない。
でも、駅伝をやったことのある地域は全国にたくさんある。
もし難しければ、
競技場をグルグルまわるのだってかまわないじゃないか。
テレビ放送のこととか、
集客のこととか、
そんなこと考えてる場合じゃないでしょ。
プルトニウムとか、ストロンチウムとか、
いったん体に取り込まれたらとんでもないことになる核種は
「すぐ」には計測されない、ということで、
半年経ってようやく「やっぱり飛んでました」と文科省が発表しました。
(すぐには計れないって言ってはいるけど、アメリカでは3月末にすでに大幅検出。
詳しくはこちら。
ということは、
今計測されていないところにも、
「ある」可能性があるということです。
少なくとも、
まだ事故が収束していない原発に近いところで
やることはないんじゃないですか。
彼女たちの「今、走りたい」「選ばれたからには辞退できない」
「みんなに迷惑がかかる」という気持ちにかこつけて、
この大会を開催しようとする大人たちが、
私は本当に許せない。
自分の娘や孫が走ることになったら、あなたたちはどうするの?
この選手たちが数年後に体調を崩したとき、
あるいは妊娠・出産でトラブルがあったとき、
あなたたちはどう責任をとるの?
そもそも、責任をとるという覚悟があるの?
スポーツ選手には「旬」がある。「成長期」がある。「円熟期」がある。
そのすべてを大事にしてあげ、引退後のことだって考えるのが、
指導者であり、協会関係者じゃないんですか?
ほんとうに、憤りを感じる。
選抜された優秀な選手たち全員を、
そのまま海外に連れて行って合宿させてあげて!
そのほうが、
「女子ランナー育成のため」になると思います。
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