BS朝日で、BBCのドキュメンタリーシリーズ「発見!世界大航海 歴史を変えた男たち」を見ました。
今回はその3回目、「ナンセンの北極探検」です。
寒いところの探検家としては、同じノルウェーの「アムンセンの南極大陸探検」を思い出しますが、
このナンセン、そのアムンゼンに影響を与えた、ちょっと前の人。
陸地のない北極までプラム号という船で行くのですが、
海が凍って船は進めなくなります。
北極点を目指して船を下り、ソリとか歩きとか、零下45度の中、何日も移動するという
気の遠くなるような冒険をした人です。
北へ北へと1ヶ月、75km移動したと思ったら、歩いていた氷が南に流されていて、
全然進んでなかった、とか、
ようやく太陽が出て、氷も解けて、
「さあ、今のうちに南へ帰ろう!」と思ったが求めていた地図上の陸地は存在しなかった!とか、
もうへこむようなことの連続。
そして、ナンセンは太陽のない北極で、なんと「冬越え」の決断をするのです。
穴を掘って、撃ち殺したセイウチの毛皮をかけて、もう1人の隊員と二人、
セイウチの脂を燃やして暖をとりながら、
8ヶ月をやり過ごしたのです。
人間も、冬眠するんだなー。
コレが私の感想。
春を待って、じっと体力を温存する。
クマの冬眠みたいでした。
他の探検隊に遭遇という、幸運もあり、
彼はなんと3年半ぶりに故郷に帰ります。
3年半、北極と闘っていた、ということが、もう信じられません。
彼の命を救ったのは、
「75キロの苦労がパー!」と知ったときに、「北極点到達」をあきらめる決断をしたこと。
彼は、北極点到達という栄誉はものにできなかったけど、
その後も長く生きて、ノーベル賞も取っています。
命をつなぐことの大切さを、しみじみ思います。
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