今見たいお芝居は何だろう、とずっと考えている。
人によってそれは違うだろう。
今私の頭の中をぐるぐるとまわっているのは、
「レ・ミゼラブル」の「バリケード・ソング」。
最初の、静かに始まるところ。
絶望の中で希望の光を求める人々の歌。
押しつぶされそうな恐怖の中で、
それでも隣の人、その隣の人と気持ちを通じ合わせて、
必死で立ち向かおうとする人々の歌。
人としての誇りを、矜持を持ち続ける歌。
逃げ出したくなる弱い心を、奮い立たせる歌。
でも励ますというよりは、
支えてくれる歌。
やさしく包んでくれる歌。
悲壮だけど、温かい歌。
勇ましさより、すがすがしさが見える歌。
私の胸を熱くしてくれる、歌。
5月に「レ・ミゼラブル」のチケットをとってある。
そのころ、
もう公演中止騒ぎはおさまっていてほしい。
そして帝劇で「バリケード・ソング」を聞いたら、
きっと涙が止まらないような気がする。
今までと、まったく違う「バリケード・ソング」になるだろう。
きっと私も、
あのバリケードの中にいるように思えるだろう。
一緒に歌ってしまうかもしれないな。
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「バリケード・ソング」が聞こえる
- 東日本大震災後の日本
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