粉ミルクにセシウムが入っていても、ぜんぜん大丈夫、
海にストロンチウムが流れても、ぜんぜん大丈夫、
みたいな報道が流れていて、
私たちの国は、私たちの未来は、これから一体どうなってしまうのか、
本当に暗澹たる気持ちになってしまいます。
特に小さいお子さんをお持ちのお母さん方、
お気持ちお察しします。
以下は、
いつも読んでいる守田さんのブログ「明日に向けて」からの転載です。(20111206 23:30)
他の国の人が、こんなに親身に私たちのことを思ってくれています。
私たちも、事実をちゃんと受け止めて生きていかなければ。
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ドイツ放射線防護協会が、会長の名で日本政府に対しての勧告を発表
しました。冒頭に次のような文言が書かれています。
「放射線防護においては、特定の措置を取らないで済ませたいが為にあら
ゆる種類の汚染された食品やゴミを汚染されていないものと混ぜて「安全
である」として通用させることを禁止する国際的な合意があります。日本
の官庁は現時点において、食品の範囲、また地震と津波の被災地から出た
瓦礫の範囲で、この希釈禁止に抵触しています。ドイツ放射線防護協会は、
この「希釈政策」を停止するよう、緊急に勧告するものであります。」
こうした国際的な合意の存在を僕は知りませんでした。現在も正式名称な
ど分からないので、調べている途中ですが、考えてみれば当たり前のこと
で、そうした合意があって当然だと思います。食物汚染を考えるときに、
汚染物を混入させてさばかれてしまうことほど、恐ろしいことはないから
です。日本政府は当然にもこうした合意を遵守するべきです。
また同協会は、こうした勧告を行うのは、次のような点を背景にしている
ことを述べています。
「チェルノブイリ以降、ドイツでは数々の調査によって、胎児や幼児が放
射線に対し、これまで考えられていた以上に大変感受性が強いという事が
示されています。チェルノブイリ以降のヨーロッパでは、乳児死亡率、先
天的奇形、女児の死産の領域で大変重要な変化が起こっています。」
これもきわめて重要な指摘です。ここでいう「これまで考えられていた以
上に」というのは、国際的な基準であるICRPの基準のことをさしてい
ると思われます。ドイツもこのもとで、原子力発電所を運営してきている
からです。しかしそれではまったく説明がつかない被害が多発している。
そのことを受けて、こうした勧告をなしているのです。
全文を読んで非常に共感し、かつまたありがたい勧告だと思いました。ぜ
ひ多くのみなさんに知っていただきたいと思い、ここに引用し、掲載しま
す。なお、同声明は、幾つかのブログに掲載されていますが、ここでは
「Eisbergの日記」から、引用させていただきました。Eisbergさま、貴重
な情報を提供していただき、どうもありがとうございました!
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放射線防護協会
Dr. セバスティアン・プフルークバイル
2011年11月27日 ベルリンにて
報道発表
放射線防護協会:
放射線防護の原則は福島の原子炉災害の後も軽んじられてはならない。
放射線防護協会は問う:
住民は、核エネルギー利用の結果として出る死者や病人を何人容認する
つもりだろうか?
放射線防護においては、特定の措置を取らないで済ませたいが為に、あら
ゆる種類の汚染された食品やゴミを汚染されていないものと混ぜて「安全
である」として通用させることを禁止する国際的な合意があります。日本
の官庁は現時点において、食品の範囲、また地震と津波の被災地から出た
瓦礫の範囲で、この希釈禁止に抵触しています。ドイツ放射線防護協会は、
この「希釈政策」を停止するよう、緊急に勧告するものであります。さも
なければ、日本の全国民が、忍び足で迫ってくる汚染という形で、第二の
フクシマに晒されることになるでしょう。空間的に明確な境界を定め、き
ちんと作られ監視された廃棄物置き場を作らないと、防護は難しくなりま
す。「混ぜて薄めた」食品についてもそれは同じことが言えます。現在の
まま汚染された物や食品を取り扱っていくと、国民の健康に害を及ぼすこ
とになるでしょう。
焼却や灰の海岸の埋め立てなどへの利用により、汚染物は日本の全県へ流
通され始めていますが、放射線防護の観点からすれば、これは惨禍であり
ます。そうすることにより、ごみ焼却施設の煙突から、あるいは海に廃棄
された汚染灰から、材料に含まれている放射性核種は順当に環境へと運び
出されてしまいます。放射線防護協会は、この点に関する計画を中止する
ことを、早急に勧告します。
チェルノブイリ以降、ドイツでは数々の調査によって、胎児や幼児が放射
線に対し、これまで考えられていた以上に大変感受性が強い、という事が
示されています。チェルノブイリ以降のヨーロッパでは、乳児死亡率、先
天的奇形、女児の死産の領域で大変重要な変化が起こっています。つまり、
低~中程度の線量で何十万人もの幼児が影響を受けているのです。ドイツ
の原子力発電所周辺に住む幼児たちの癌・白血病の検査も、ほんの少しの
線量増加でさえ、子供たちの健康にダメージを与えることを強く示してい
ます。放射線防護協会は、少なくとも汚染地の妊婦や子供の居る家庭を、
これまでの場合よりももっと遠くへ移住できるよう支援することを、早急
に勧告します。協会としては、子供たちに20ミリシーベルト(年間)まで
の線量を認めることを、悲劇的で間違った決定だと見ています。
日本で現在通用している食物中の放射線核種の暫定規制値は、商業や農業
の損失を保護するものですが、しかし国民の放射線被害については保護し
てくれないのです。この閾値は、著しい数の死に至る癌疾患、あるいは死
には至らない癌疾患が増え、その他にも多種多様な健康被害が起こるのを
日本政府が受容していることを示している、と放射線防護協会は声を大に
して指摘したい。いかなる政府もこのようなやり方で、国民の健康を踏み
にじってはならないのです。
放射線防護協会は、核エネルギー使用の利点と引き換えに、社会がどれほ
どの数の死者や病人を許容するつもりがあるのかと言うことについて、全
国民の間で公の議論が不可欠と考えています。この論議は、日本だけに必
要なものではありません。それ以外の原子力ロビーと政治の世界でも、そ
の議論はこれまで阻止されてきたのです。
放射線防護協会は、日本の市民の皆さんに懇望します。できる限りの専門
知識を早急に身につけてください。皆さん、どうか食品の暫定規制値を大
幅に下げるよう、そして食品検査を徹底させるように要求してください。
既に日本の多くの都市に組織されている独立した検査機関を支援してくだ
さい。
放射線防護協会は、日本の科学者たちに懇望します。どうか日本の市民の
側に立ってください。そして、放射線とは何か、それがどんなダメージ引
き起こすかを、市民の皆さんに説明してください。
放射線防護協会
会長 Dr. セバスティアン・プフルークバイル
Eisbergの日記
http://d.hatena.ne.jp/eisberg/20111130/1322642242
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私たち当事者も、ただ待っているだけでは済まされない。
そう思っています。
一人でも多くの人が、放射能の被害を受けることが少なくなるよう、
できることからやっていきたい。がんばりましょう。
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「混ぜるな、危険!」は国際ルールだった!
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