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自分の切り口

ある人のブログを読んでいて思った。
「自分の図式」を持っている人は強いな、と。
「どんな時にもカウンターパートが必要」
そのこと自体は、別に特異な考え方でもないし、
言われてみればその通りの、常識とさえいえる。
意見が一方的であるのはよくないことだから。
無風選挙はむなしいですよね。
でも、彼の真骨頂はこの後だ。
「では、◎◎にカウンターパートは存在するか?」
この展開は、誰にでもできるものではない。
自分の図式があって、逆引きもできる。
その柔軟性と、応用性はすごいと思う。
何かを論じるときに、同じような例を引くことが大切と言われる。
それには広い知識が必要だ。
あるいは、調べてまわる努力も要るだろう。
でも、
結局は切り口だな。
読者に考えさせる切り口。
ふと
「答えは何だろう?」あるいは「私だったらどうだろう?」と思わせる力。
そんなときは、気がつくと文章から目を離しているものだ。
文章は思索のきっかけとなって、
読者1人をその人だけしか立ち入れない結界に閉じ込める。
閉じてはいるが、「中は外より広い」無限大の空間に。
これが本の力である。
それは、フィクションであっても、ノンフィクションであっても変わらない。
翻って。
私の切り口とは何だろう?
そして
私は切り口を、いくつ持っているだろう?
最近、
「自分らしさ」や「自分でなければできないこと」について、
考える時間が増えた気がする。

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