私のハンドルネーム「ガムザッティ」の由来は、
この「ラ・バヤデール」にあります。
(詳しくはこちら)
でも、
私、全幕でこの作品を生で観たことはないの。
昨年、チケットをとったのに観られなかったので、
今回はとても楽しみでした。
それも、大好きなロパートキナがニキヤだし。
私が最初に見た「ラ・バヤデール」は英国ロイヤルバレエのものだったので、
ロシアのマリインスキーバレエのものは、それと演出がかなり違うのは知っていました。
昔は、それがちょっと気になっていた部分もあったのだけれど、
(私はロシアのバレエになじめなかった時期が長かった)
数年前、ボリショイとマリインスキーの合同ガラコンサートを見たときから、
その実力と魅力にぐぐっと惹きつけられて、
今やロシアンバレエも大好きになりました!
ということで、観てまいりましたが、もう、「すごい」としかいいようがない!
ロパートキナのニキヤは、もう、この世のものとは思えない!
ニキヤは寺院の踊り子なのだけれど、
出てきたときは「巫女」。
大きく手を高く広く上げて静かに波立つように動かすと、
もう人間の動きじゃないの。
ゆっくりとした動きは「踊り」でなくて「必然的な動作」として美しい。
一つも無駄なものがない。
ただただ、見とれる。目が離せない。
そして、
邪恋でからみつく大僧正を巫女として拒否します。
でも、
恋人ソロルが出てきた途端に「女」になる。
恋する女になるんです。
同じように完璧な踊りだけれど、醸し出されるのは「人間」としての幸せです。
恋人がほかの女(=ガムザッティ)と結婚するその披露の場で踊らなければならないとき、
その哀しみの舞いに、ひとつの重力も感じられない。
つま先から足首、ひざ、腰まで、見事に一直線。
そのままたゆたう!
上から吊られているくらい、1グラムもつまさきにかかっていないように見える。
もう、すごすぎて、言葉にならない!
もちろん、ガムザッティもよかったし、ソロルもよかったし、
太鼓の踊りもよかったし、壺の踊りもよかったし、
まあ二幕はコールドから何から、エキゾチシズム全開の王朝絵巻を堪能。
蛇にかまれて大僧正からの解毒剤を拒否して、ニキヤは死んじゃうけれど、
ここでまさかのカーテンコールです。
たしかに二幕しか出ないソロの人たちも多いし、
ガムザッティとソロルのパ・ド・ドゥがあってガムザッティはここが見せ場だし、
そういう意味で三幕に出ない人たちのためのカーテンコールだと思っていたら・・・。
なーんと、ニキヤも出てくるじゃないですか!
笑顔でも全然OK。
このまま舞台が終わっても、十分モトがとれた感ありました。
ところがところが!
もう、三幕のいわゆる「影の王国」が、その上をゆく美しさで。
有名な、白いチュチュのコールドたちがゆっくりと一人ずつ現れて、
列をなし坂をジグザグに降りてくるところは、
紗幕がかかっていて、降りるごとに少しずつ足元にライトがあたって道が示される。
そのライティングのすてきなこと!
そして、
ここは英国ロイヤルだろうがロシアのマリインスキーだろうが、
音楽も振付もほぼ同じです。
ミンクスの音楽、プティパの振付、極めつけの決定版の古典ってことですね。
聴かせどころのヴァイオリンソロが、またまた豊かな音で堪能。
そしてクライマックスに向けての耳慣れたフレーズが聞こえてきたときは、
「ああ、もう終わっちゃう! 終わらないで! もっと続けて~!」と
心の中で叫んでしまいました。
でも、終わっちゃうんだよね。
そして大拍手とカーテンコール。
ロイヤルのバージョンと違って、結婚式の場というのはないんです。
筋より見せ場っていうバレエの本質を貫いて、潔いっていうか、
とにかくそんなことはどうでもいいくらい、素晴らしい舞台でした。
それにしても、ロパートキナって、いったいどういう人?
白鳥を見たときと、全然違う印象なんですが。
こんな消えゆくようなキャラクターだったっけ?
万華鏡です。無敵です。
気になっている人は、絶対見たほうがいいと思う。
バレエってこういうものなんだ、ってつくづく思った。
た・だ・し。
ブロンズ・アイドルは、やっぱり熊川哲也が一番ですね。
私は脳内変換していましたよ。
なんであんなことできちゃったんだろう、と思いながら見ていました。
やっぱりすごいダンサーだな~。
- 舞台
- 34 view
この記事へのコメントはありません。