素晴らしいです。
写真集としてもグー。
歌舞伎の本としてもグー。
多くの玉三郎さんの舞台写真とともに、
その作品のよさ、
その舞台を支える歌舞伎の小道具たちの意味と奥深さを
玉三郎さん自身が語っています。
彼がいかにこだわりを持ってすべてを選んでいるか、
完璧な世界を追求する心は、おそろしいほどの厳しさ。
「すべては舞台の美のために」
表紙にあるコピーです。
「舞台」の「美」のために。
美しくなくては、いけないのです。
実際にご本人にお会いしてお話を聞いてみて
ほんとうにそういう生き方をしていると実感できただけに、
とても重く、
だからこそ掛け値のない言葉として響いてきます。
さまざまな美の専門家との対談もあり。
非常にお得な一冊。
写真はおもに篠山紀信。ほかに岡本隆史、阿部浩、三浦憲治、小寺浩之。
実は坂東玉三郎のものすごい写真集があるんですが、
桐の箱に入って50万円っていう、そりゃあ贅沢なもので。
篠山さんと玉三郎さんが長年かかって築き上げた、渾身の作です。
(廉価版=といっても4万円くらい=のものも刊行されました)
これはちょっと手が出ないという私も含めフツーの人々には、
この和楽のムックをおすすめします。
歌舞伎座の売店でも売っています。
ぜひ一度手にとってみてください。
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