本日、初日です。
なかなかいいですよ~!
河竹黙阿弥が幕末に書いたものが原作ですが、脚本が宮藤官九郎。
というわけで、歌舞伎ファンには歌舞伎座さよなら公演の
「大江戸りびんぐでっど」の悪夢(笑)がよぎったことでしょう。
でも、あれがダメだった人こそ、今回はぜひ行っていただきたい。
今回は下座音楽、つまり邦楽のお囃子を排しているのも、
歌舞伎ファンには一抹の不安があったと思いますが、
こちらも非常にいい味を出していると思います。
演出の串田和美さんがこだわった「そのとき、トランペットの音が」の場面、
とってもよかった。
私はドストエフスキーの「罪と罰」を思い出していました。
序盤がちょっともたつくところがありますが、どんどん求心力が高まるし、
歌舞伎らしい場面構成が多く、
ものすごく身構えていった私としては、拍子抜けするほどオーソドックス。
串田さんは「守るべきものは何もない」と自由に羽ばたいた、と言っているけど、
心は歌舞伎っていう感じだったな~。
私は、好きですよ、「天日坊」。
勘三郎をはじめ、これまでコクーンを支えてきた橋之助や福助、扇雀など、
ベテランがごっそり抜けているけれど、
きっと勘三郎がまだ勘九郎としてコクーン歌舞伎を始めたころは、
きっとみなこんなふうに若かったんだろうって
そんなふうに思えるエネルギーがありました。
若手の輝き方が、ハンパないの。
勘九郎、七之助、獅童、巳之助、新悟、みーんなすごい。
(ベテランでは萬次郎さんがやっぱり存在感!)
惜しむらくは、
白井晃ら現代劇の俳優たちが、それほど目立たなかったこと。
もっと激しく化学反応を起すかな、と思ったのだけれど。
そう思うと、
やっぱり笹野さんっていうのは、すごい役者だな、と思います、はい。
とにかく、迷っている方はぜひ。
平場は役者さんを間近に見られるお楽しみも多いです。
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