昨日の続きです。
【歌舞伎】
「二月花形歌舞伎」の「白浪五人男」、弁天小僧菊之助の尾上菊之助。
特に大詰の屋根の上での大立ち回りはすごかった!
キレのよさ、緊張感は花形ならではです。
彼に限らず、花形の俳優たちは皆心境著しく、
七之助は演技に自信がついたか、幅と落ち着きが出てきました。
亀三郎の声の良さは昔からですが、
ようやくついた大きなお役をしっかりまっとうして、存在感アップ。
これからの活躍に期待大です。
【文楽】
先月大阪で観た「堀川猿回しの段」を東京でもう一度。
この話は深い!
住大夫はさすがに高音は出づらく、体力的にも難しいのか、切を任されなくなった。
しかし、彼が語る婆の声は、涙が出るほど優しくて素晴らしい!
また、
出番の一つ前の段、出番を待つ床の裏で
思わず大きな声で語ってしまう住大夫の声が聞こえました。
(住大夫さんは、5月公演を最後に引退を表明いたしました。本日記者会見があるそうです)
初めて観た「弁慶上使」に衝撃。
すごい話じゃ~。
子殺しもここまでくると、いったいなんじゃ~!!
弁慶に対する見方がまたまた変わった。
【演劇】
とにかく「カリギュラ」がすごい。
すごすぎる。
こんなに難しい哲学的な話を、しっかりこちらに伝えるセリフ術。
若者たちの努力と才能に脱帽。
彼らが「他人事」ではなく「自分のこと」にして語っているからだ。
それを引き出した蜷川幸雄に、またまた感服。
「本を変えない」がモットーの蜷川がラストを変えたのは、
そうしなくてはならないくらい、今の世の中を憂えているからか。
リーダーとは、
人の命とは、
殺人と戦争の違いとは。
国と人とどちらが重いか。
「自由」とは何か。
規則と、感情と、ささやかな幸福を求める心と。
いろいろなことを考えさせられる芝居なのである。
【落語】
久々に気持ちよくくつろげ、笑える高座に遭遇。
「話芸」とは何か、小朝におしえてもらった。
お客さんを楽しませながら、
「まくらとは何か」を弟子たちにおしえている。
「どうやってまくらをつくるか」「何のためにまくらはあるのか」
観客との間はどんどん親密になってきて、
小さな座敷で普通に面白い話を聞いているような気分。
でも彼のアタマの中には「弟子の育成」。
「ちゃんと聞いてつかめよ、これが落語だ!」
小朝の愛情。
岡ひろみにすべてを教えるお蝶夫人を見た。
【ダンス】
今月のダンスはどれも素晴らしかった。
考えることもたくさんあった。
これはまた、明日に語ります。
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