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5月・カンゲキのまとめ

今月は、歌舞伎3(4)、文楽2、ミュージカル1、演劇2で舞台は8(9)、映画は1でした。
【歌舞伎】

切られの与三(シアターコクーン)
團菊祭昼の部(雷神不動北山桜/女伊達)(歌舞伎座)
團菊祭夜の部(弁天娘女男白浪/菊畑/喜撰)(歌舞伎座)(2回)

【文楽】

文楽公演第一部(国立劇場)
文楽公演第二部(国立劇場)

【ミュージカル】
シラノ(日生劇場)
【演劇】
1984(新国立劇場)
ヘンリー5世(新国立劇場)
【映画】
ペンタゴンペーパー(TOHOシネマズ日比谷)
今月のMVP=吉田鋼太郎
「シラノ」の吉田鋼太郎のセリフ術のすばらしさは、すべての演劇人が見習ってほしい。
激しい立ち回りや早口などものともせず、すべてに感情がはりめぐらされている。
今月の最優秀作品=弁天娘女男白浪
これぞ弁天小僧の決定版、である。御年75歳で弁天小僧に扮した菊五郎が文句なしに素晴らしい。22歳初演、なんと50年以上この役を当たり役としているのだから恐れ入る。特に浜松屋の場、男と分かってぶっ返ってからのやりとりの丁々発止は、歌舞伎のリアリズムとはこういうこと、と思わせてくれた。南郷力丸役の左團次との掛け合いは、絶妙な間合い。お決まりのセリフの一つ一つに心が入り、初めてこの話を聞くような新鮮味さえあった。

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