昨日「徹子の部屋」に、井上芳雄がゲストとして出ていました。
ここのところ、
「あー! こんな番組やってたんだ!」と見逃すことの多い私ですが、
これは、ヒロランさんのブログで事前に知っていたのと、
たまたま原稿締切日だったこともあって予定を入れていなかったこともあり、
しっかり見ることができました。
井上クンが、芸大在学中に宝塚の演出家である小池修一郎に見出された、
というのは知っていたんだけど、
芸大の授業の一環で小池氏が特別講師に招かれ、
そこで「ボクはミュージカル歌手になりたい」とアピールしたことがきっかけで
「エリザベート」のオーディションに誘ってもらった、といういきさつを
今回初めて知りました。
あと、
小学校の時に見た「キャッツ」に感化され、
学芸会で見よう見まねの「キャッツ」に挑戦したっていうのも。
一度も「キャッツ」を見てない友達にいろいろ講釈して「共演」させたっていうのがスゴイ。
うれしかったのは、現在帝劇で公演中の「ミス・サイゴン」から
「神よ、なぜ」を歌ってくれたこと。
「モーツァルト!」の舞台の様子が少し録画で流れたんだけど、
その映像だけでは井上クンの魅力が十分わかる気がしなかったので、
スタジオに響く歌声を聴き、
「そう、この声なのよ!」と、非常に溜飲が下がる思いでありました。
「ミス・サイゴン」は、藤岡クリスの時のチケットをとってあるので、
井上クリスの歌声を聴けてラッキーという気持ちと、
これだと、やっぱり井上クリスの日も行きたくなっちゃう!という気持ちと、
いろいろ湧き上がってきました。
徹子さんが
「『ミス・サイゴン』は、『マダム・バタフライ』(蝶々夫人)の焼き直しなんですよね」
と持ちかけたところ、井上クン、
「そうなんですが、僕たちアジア人が演じるということで、また違う見方もあるかな、と。
西洋人から見たお話なんですけど、……それに、
僕はGI(アメリカの兵士)の役なので、複雑なんですが……でも、
アジア人からの視点ということも大切かなと思います」
…というようなことを、一生けんめい話そうとしていました。
そうなんだよね。
「ミス・サイゴン」は、大掛かりな舞台装置とか、印象的な歌や場面とか、
亡くなった本田美奈子ちゃんをアイドル歌手からホンマモンの歌手に変えた役だ、とか、
市村正親のエンジニアの猥雑さと悲哀が最高にはまってる、とか、
逸話や見所は満載なんだけど、
肝心の「話」に、時々感情移入できなくなる。
GIと現地女性との間の子どものことを話すのに、
たとえそれが「慈善の心」から出ていたとしても「ゴミための子」と言ってみたり、
その子のお母さんが持つ、
子どもをアメリカに連れていけさえすれば、幸せになれるというストレートすぎる思い。
思いっきり「アメリカンドリーム」信仰、アメリカ人目線のお話なんで。
井上クンがそこんところ、
単に「ミュージカルは素晴らしい、大作だから大好き」的な気持ちから1歩抜け出て、
いろいろ考えて演じている、ということがわかって、
(そしてそれは、彼だけじゃなく、他のキャストやスタッフもそうだろうと思える)
私は、観に行く日がとても楽しみになってきた。
世界中で上演されている「ミス・サイゴン」は、
大掛かりな舞台装置を抜かしたツアー・バージョンが定番になっているけれど、
帝劇では敢えて、
ヘリコプターがやってきて度胆を抜かれる本格バージョンにこだわっている。
「そのスケールをお客さんは期待しているから」とのことだが、
単なるアリアの美しさで綴るのではなく、
「戦争」の音にもこだわろう、という面もあるのかもしれない。
昨日の徹子の部屋を皮切りに、
今週はテレビでの「ミス・サイゴン」露出が多いです。
まずは、今夜。
NHK総合テレビで午後10時から45分間放送される「今宵ゴージャス!」で、
井上芳雄&新妻聖子で「世界が終る夜のように」と、
市村正親&アンサンブルによる「アメリカンドリーム」が歌われるとのことです。
特に「アメリカンドリーム」は、
本番さながらのセットの中で披露されるとのこと。
ここ、好きなんだよね。
私、藤岡クリスを見たいがために、今回は大好きな市村エンジニアをあきらめたんで、
これを見られるのは、とーってもシアワセ!
…とはいえ、今夜は遅くなるので、録画セットしました~!
みなさんも、お見逃しなく!
(45分全部が「ミス・サイゴン」ではありません。間近に迫った北京オリンピック情報などもあり)
あと、やはりエンジニア役の一人筧利夫さんが、
本日7/29(火)から3日間、フジテレビ「ごきげんよう」に出演するそうです。
筧さんはトークが軽妙なんで、
素敵なお話を繰り広げてくれることでしょう。
*「ごきげんよう」は、午後1時からの30分番組です。
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テレビは「ミス・サイゴン」祭り
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