「欲望という名の電車」、必見です。
高畑淳子のブランチは、今まで観たどんなブランチより正攻法で、
しかしどんなブランチとも違う。
看護婦、ステラ、ブランチ、とすべてを演じてきた高畑の役作りの見事さ。
狂気と正気の間を彷徨うのではなく、
女が生きるためにたどってきた人生の幅というものを
あるときは夢のように美しく、あるときはおぞましいほど醜く
自ら語ってみせます。
彼女のトラウマの大きさが、彼女のその後の人生をいかに覆っていたか。
そこに思いが着きあたる。
これだけの物語を書いたテネシー・ウィリアムスが
この作品でもっとも描きたかったのは、
ブランチが科白の中でちょっとだけ話す
その「トラウマ」となった2人の男の人生ではなかったか。
今回、初めてそこに気がつきました。
小曾根さんのピアノが最高!
舞台装置は幕があいたその瞬間から音楽と一緒に私たちを南部へといざないます。
25日が千秋楽。絶対にみるべき舞台の一つです。
2011年をしめくくる舞台として、
ぜひご覧になってください!
- 舞台
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