野田秀樹の作品を、
初演(2000年)では出演した松尾スズキが演出、
野田の役・山本(ヤマモト)を山崎一、
松尾の役・都罪(ツツミ)を吹越満、
農業少女・百子(モモコ)を多部未華子、
大阪弁の女(今回は江戸弁の女)に江本純子。
多部未華子につきる。
すごい。
初舞台・初主演なんて思えない。
もちろん、実力は以前から評価されていた。
2002年にデビューしているから、21歳にしてすでに8年のキャリア。
しかし、それは映像の世界のことである。
あの声、あの身体能力は、
まさに舞台向きなのである。
私は現在さいたま芸術劇場で上演されている「ヘンリー六世」で
ジャンヌを多部がやったらどうなるか、
本当に見たくてたまらなくなった。
彼女は将来「大竹しのぶ」になれるかもしれない。
かわいくて、透明で、でも、毒がある。
会場中に響き渡る声がある。
バレエなど、基礎的なダンスもしっかり身に付いている。
そして何より、
一瞬で「別人格」になれる。
私はNHKの朝の連続ドラマ「つばさ」でしか
彼女を見たことがなかった。
ありえない使い方だった、と思う。
あの役が彼女でなければならなかった理由はどこにもない。
(ただ、高畑さんとか宅間さんとか、
舞台畑の人との出会いになったのだとしたら、
それはステキなことだけど。)
演出の松尾も「他の演出家にはいじらせたくない」と言ってますが、
絶対、「他の演出家」は放っておかないはず。
劇の内容については、日を改めて。
とにかく、多部ショックについてのみ、書いておきます。
「農業少女」は現在チケットソールドアウトですが、
当日券はあります。
スケジュールなど、詳しくはこちらまで。
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