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「酒と涙とジキルとハイド」@東京芸術劇場プレイハウス

久々に文句なく笑える三谷コメディだった。
休憩なしの2時間があっという間だ。
ネタバレになるので詳しくは書けないが、
とにかく「普段の自分」と「内面に隠されたもう一つの顔」が
出たり入ったりのスピーディーなコントラストが最高。
片岡愛之助、藤井隆、優香の3人がよくかみあってよし。
特に優香!
舞台は初めてということだけれど、堂々たるコメディエンヌぶり。
私は女優としての優香を買っていたので、とてもうれしい。
この前、朝の情報番組の山口智充のコーナーにゲスト出演していたのを見たが、
その中で
志村けんとやっていたコントが自分の居場所を作ってくれたと話していた。
「ほかの番組はやったらそれでおしまいだけど、
 コントだけはオンエアを何度も見て、よかったところ悪かったところを研究し、
 次はもっとうまくやりたいと思う」
という優香の発言に対し、山口が
「それって芸人の考え方ですよ(笑)」と言っていたが、
ほんとに真摯にお笑いを追求する芸人魂が、優香にはあるのである。
その上愛らしくて哀しくて。
そこに私が女優として彼女を評価する根っこがある。
主役は片岡愛之助演じるジキル博士だけれど、
物語の本当の主役は、優香扮するイヴなのである。
でも…。
最後の最後のどんでん返しがまたまた利いてて、
ほんとに最後まで笑いっぱなしだった。
愛之助、藤井隆、優香。手練れの3人の間合いをはずさない演技が光る。
そこにちょっとはずれた合いの手を入れる迫田孝也も絶品。
ただただ笑える2時間が欲しい人、池袋へGO!
「最近の三谷って、ちょっと…」と思っている人も、池袋へGO!
それにしても…。
それをてらったとは思えないが、
偶然すぎるほど、佐村河内事件と小保方事件を思わせるハナシでした。

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