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戯曲「ジャパニーズ・スリーピング~世界でいちばん眠い場所」

少し前まで、東京・高円寺の「座・高円寺」で上演していた
宮沢章夫の作品「ジャパニーズ・スリーピング~世界でいちばん眠い場所」
非常に評判が高かったのだけれど、未見。ごめんなさい。
未見だけど、
月刊誌「テアトロ」の11月号に上演台本が掲載されていたので、
それを読みました。
面白い!
ていうか、
話が始まる前に、登場人物名の紹介のところで、
すでにこの話のトリコとなる。
だって、…
・眠らない男a
・眠らない男b
・眠らない男c
・セカイでいちばん眠い場所」を知っているという女
・いつも眠っている男
・いままさに眠っている女
・異常なほどよく眠る女
・思わぬ場所で不意に眠ってしまう女
・カメラマン
・営業マン
なーんか、笑っちゃうでしょ?
どんな話か読みたくなっちゃうでしょ?
宮沢氏は自身が不眠症で、
今回は不眠をテーマに書いた、ということです。また、
お芝居らしさ、劇としての約束事をできるだけ排してつくりたい、
との言葉が新聞記事にありました。
でも、
すごーくお芝居の魅力にあふれてるな~。
私がいうのはおこがましいのだけれど、
お芝居の原点っていうか、
人がいて、かけあいがあって、
そこから自由な展開が湧き上がってくるような自然さがあって、
だけどそれらは緻密に計算されていて。
ものすごく反復が多いんだけど、
その「反復」は非常に効果的で。
「眠る」とか「寝過ごす」とか「夢を見る」とか、
そういう言葉についての言葉アソビも面白く、
でも現実の生活とクロスしている部分があってリアルさもあり、
読みながら舞台が想像できるとともに、
じゃあ、
本当の舞台ではどんなシーンが繰り広げられていたか、
それもとっても見たくなりました。
読みながら、
別役さんのお芝居を思い出したり、
「ゴドーを待ちながら」の衝撃ってこういうことかな、と思ったり
しました。
今まであまり見たことのない種類のお芝居に、
戯曲を読んだだけでここまで入り込めるって
演劇の力って本当にすごいと思います。
今度上演したら、絶対見よっと。
見てきた人の感想が聞きたいです!

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