福岡の四季劇場について、
一時休止のニュースがありました。
現在やっている「コーラス・ライン」の千秋楽以降、
一旦休止してもう一度戦略を錬るそうです。
この不況ですから、
特に地方で大型の劇場を満杯にするのは難しいですよね。
「コーラスライン」の客席稼働率35%という数字では
四季は経営的に成り立ってナンボという考え方ですから、
いくら地方発信を謳っても、
このままというわけにはいかないですね。
それにつけても、
演劇には演劇の5W1Hというのがあるな~、と
つくづく思いました。
WHAT・・・「何」をやるか?・・・作品
WHO・・・「誰」がやるか?・・・役者
WHERE・・・「どこ」でやるか?・・・劇場
WHEN・・・「いつ」やるか?・・・公演日時
HOW・・・「どう」やるか・・・演出
四季はスターシステムを排し、キャストの予告をやめました。
「WHO」にこだわらないということです。
そして「WHERE」にこだわった。
東京一極集中でなく、日本のどこでも見られるように、と。
場所へのこだわりっていろいろある。
たとえば、
場所はいろいろ変わっても、「キャッツ」は劇場の中は一貫してるし。
「オペラ座の怪人」は、仮設劇場じゃなくて古い劇場でこそ観たいし。
歌舞伎は東京なら歌舞伎座で観たい、
それも「あの」歌舞伎座で、とこだわる人もいる。
たとえ東京じゃなくても、
金沢・能登でやった「マクベス」は連日満員だった。
全国から来ていた。
人によって、
何にこだわるかはいろいろ違うし、
それは作品によっても変わるということだろう。
私も、
かつては「how」(演出)を一番に考えた時期があったが、
今は「who」(役者)や「what」(本)に価値を見出すことが多い。
さて、
以上で4W1H。
5番目のWは「WHY」である。
なぜ演劇をやるのか。
なぜ演劇を見るのか。
なぜ、演劇は在るのか。
この答えは、簡単には出ない。
演劇人は、常にこの問いを胸に生きるのかもしれない。
- 舞台
- 20 view
この記事へのコメントはありません。