この前まで、オーチャードホールで舞台をやっていた「ヘアスプレー」。
今度は、映画で上陸です!
全編、歌、歌、歌。そして踊り。
舞台を観に行った人は、またあの歌声に会える、ダンスに会える!
舞台を見損なった人は、
新たに感動のシャワーを浴びるチャンスです。
舞台では、「肉弾」のダイナマイトさに圧倒されるので、
「メタボでも大丈夫!明るく生きましょう!」的なシアワセ感がもっとも強いんだけど、
映画の方は、
どちらかというと、ブラック・パワー爆発で、
「う~ん、これがアメリカのエネルギーなのね~」と実感します。
あと、
主役がぞっこんのロカビリーなイケメン、リック役のザック・エフロンが
もうもうもうもう、ものすご~くカッコイイの~!!
歌も踊りも言うことなし、
キャラ的にも舞台では強調されていた「カッコつけ」がなく、
とても好感が持てる人柄になっています。
主役トレーシーのママ、エドナ役のジョン・トラボルタは、
「え?トラボルタ?」と、言われなければわからない化けようです。
とっても女性らしい。
これはビックリ。
ただ、舞台のエドナ、ジェリー・オーボイルの迫力には
ちょっと届かなかったな?
ていうか、これ、舞台と映画の違いですね。
舞台は非日常、映画は日常を写している。
アップもあるし。
トレーシーのパパは、舞台でははっきりユダヤ系だったのに、
そこらへんはカットされていました。
パパに関しては、私は舞台のダン・フェレッティに軍配を上げる。
ダンとジェリーの歌って踊る「You are timeless for me」は、
フレッド・アステアばりで、夢見るようだった。
クリストファー・ウォーケンは、映画俳優であってミュージカル俳優ではなかったようだ。
映画での出色は、
なんといっても敵役のミシェル・ファイファー。
元ミスコンの女王、今プロデューサーという「業界で泳いできた女」を
ものの見事に演じている。
とっても魅力的な悪女だった!
ミュージカル映画のトーンとしては、「グリース」かな?
これもトラボルタでしたねー。
60年代というのは、アメリカの白人にとって古きよき時代であり、
黒人にとっては、「ここが権利獲得の始まり」といったメルクマールでもある。
懐かしさだけでは描けない60年代を、
うまく料理した「ヘアスプレー」。
エンディング・ロールのデザインがまたステキ。
最後の最後まで、60’sを楽しめるこの映画は、10月半ばに公開です。
お友達をさそって行くと楽しいですよ。
気がつくと、右に左にカラダを揺らし、アナタも踊っていることでしょう。
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「ヘアスプレー」
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