「昭和史発掘」ついに10巻読み終わりました。
旧版は全13巻です。
新装版(全9巻)でいうと、8巻の途中、というところでしょうか。
10巻で、二・二六事件のうち、いわゆる「決起行動」の頂点に至るまでが、
ドラマチックに描かれています。
「義軍」か「反逆者」か。
自分たちの行動は受け入れられるのか、否か。
決起将校たちの思惑が、少しずつはずれてきていることを匂わせて、
第10巻は終わりました。
今日、NHKの「龍馬伝」を観ていて、
土佐勤皇党の行く末と、共通するものがあるな、と
興味深く感じました。
まず、邪魔者は容赦なく消す。
二・二六事件で岡田首相ほか、要人たちを手に掛けるところと似ています。
武智半平太は、自分たちのほうが絶対正しい、という自信と、
国を憂える思いの強さ、そして行動する強さをもって、
途中までは意気揚々と上り詰めます。
自分たちがもっとも天皇のことを考えている、
自分たちの行動を、土佐の殿様は喜んでいてくれる。
しかし、
すでにその時点で、希望的観測による現状把握の甘さがある。
その上、
機を見るに敏い上部の人間は言を左右にし、
ときには意見を握りつぶしてこれを伝えず、
彼らの愚直なまでの思いは利用され、なぶられ、そして切り捨てられる。
いつの世にも、こういう人たちというのがいるんだな、と思いました。
(今日の「龍馬伝」では、弥太郎さんの木材が売れたのがよかったです!
弥太郎、ここから快進撃ですかね)
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土佐勤皇党と二・二六事件
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